日本で最も入学するのが難しい、東京大学。
東大出身者が、東大なんて入らなきゃよかったなんて言えば、東大に入れなかった人たちからすると嫌味にしか聞こえなさそうですが、この本にはいったい何が書かれているのでしょうか。ちなみに著者は東大卒・同大学院中退のライターで、恵まれない生活を送る東大OBの知り合いに取材をかけつつ、自己の体験も織り交ぜながら、東大出身であることの辛さを明らかにしていきます。
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具体的な内容
東大生の中にも、天才型、秀才型、要領型(過去問中心に最小限の対策でなんとか東大に滑り込んだ人)の3タイプがいて、特に最後のタイプの人は「東大までの人」になりやすいこととか、
東大卒業後、官僚とか金融業界に行っても必ずしも幸せな生活が送れていないこととか、
さらには、親の面倒を見るため、関西地方の小さな市役所に就職したら東大出身者が、関関同立の卒業生から壮絶ないじめにあって1年程度で辞めることになった話とか、
が書いてあります。
東大生って、人の妬みを買わないようにするための防衛本能として、能ある鷹は爪を隠す的な感じで、腰を低くしている人が多いようにも思います。それでも、入る場所を間違えると「拒絶反応」を受けてしまうのです。
中小企業とかだと、経営者クラスは、うちの会社に東大出身者が入社してくれた、って感激してくれたりしますが、それで幹部から贔屓などされると、結局本人が周囲から疎まれてしまいます。そして能力も生かせなくなって、、、。みたいな。
結論としては、東大出身だからって、全員が何事もスマートにこなせるわけではない。キャリア形成で落ちこぼれると、東大出身であることがdisadvantageになって大変な思いをすることになる、ということでしょうか。